社内で稟議を通し、数十万円から数百万円程度の予算感で了承を得た。次にやるべきは、この金額感で実際に相手にしてもらえる開発会社を探すことです。しかし、いざ検索エンジンで「システム開発 会社」と調べてみると、大手SIerから個人のフリーランスまで、規模も価格帯もまったく異なる会社が入り混じって出てきて、どこから手をつければよいのか分からなくなります。
この規模の案件がなぜ一律の相場として語りにくいのか、公的統計から何が読み取れるのかという解説は、すでに別記事で扱われています。この記事では、その前提を踏まえたうえで、「数十万〜数百万円という具体的な予算帯で、実際にどこを探せば、現実的に相手にしてもらえる会社に出会えるのか」という探し方そのものに焦点を当てます。
この記事で分かること
数十万〜数百万円という予算帯でシステム化を検討している担当者が、外注先を探す際に直面する疑問に答えます。
- この予算帯で相手にしてもらえる開発会社の規模はどのあたりか
- 予算帯に応じて探すべき場所(検索方法・紹介経路)はどう変わるか
- 予算が小さいことを最初にどう伝えれば、無駄なやり取りを避けられるか
- この予算帯特有の注意点(安すぎる提案への警戒など)
金額の相場そのものに関する統計的な解説は範囲外とし、実際に候補となる会社を見つけ出すための行動に絞って解説します。
なぜ「予算に合う会社」を探すのが難しいのか
システム開発会社の多くは、自社のWebサイトに具体的な金額を明記していません。「お気軽にお問い合わせください」としか書かれていないことがほとんどで、問い合わせて初めて「この規模の予算では対応が難しい」と分かる、というケースが少なくありません。
これは開発会社側にも事情があります。案件ごとに必要な工数が大きく異なるシステム開発では、金額を一律に提示することが難しく、また会社によって「最低受注金額」の目安が異なるため、公開情報だけで自社の予算に合う会社を絞り込むことは、実質的にほぼ不可能です。数十万〜数百万円という予算帯は、大手SIerにとっては小さすぎる案件である一方、フリーランス1人にとっては十分な規模の案件になり得るなど、会社の規模によって「ちょうどよい」と感じる金額の感覚がまったく異なります。この構造を理解したうえで探し方を工夫することが、無駄な問い合わせを減らす近道になります。
さらに、中小企業庁が公表している中小企業白書では、中小企業がDXに取り組む際の課題として「費用の負担が大きい」という回答が多くの企業規模帯で高い割合を占めることが示されています。予算に制約がある中でシステム化を進めようとするのは、決して自社だけの特殊な事情ではなく、多くの中小企業が直面している共通の課題だと捉えると、探索の過程で何度断られても、必要以上に落胆せずに次の候補へ進む心構えを持ちやすくなります。
開発会社の規模帯とこの予算感の相性
開発会社は、大まかに次の3つの規模帯に分けて考えると、予算感との相性が見えてきます。
| 規模帯 | 典型的な最低受注額の目安 | 数十万〜数百万円案件との相性 |
|---|---|---|
| 大手SIer・大手Web制作会社 | 数百万円〜 | 下限に近いか、対応してもらえないことが多い |
| 中堅・地域密着の開発会社 | 数十万円〜数百万円 | 最も相性が良い |
| フリーランス・小規模チーム | 数万円〜数十万円 | 小さめの案件に強いが、体制面の確認が必要 |
開発会社の規模帯ごとの特徴や見極め方は、開発会社の選び方: 規模別・得意分野別の見極めで詳しく解説されています。この記事で示されている規模帯の考え方に、実際の予算感を重ねて考えると、数十万〜数百万円という予算帯では、中堅・地域密着の開発会社を軸に、案件の性質によってはフリーランスも候補に加えるという組み合わせが、最も現実的な探索範囲になります。
探し方1: 地域の商工会議所・よろず支援拠点に相談する
意外と見落とされがちですが、地方自治体や商工会議所が運営する中小企業向けの相談窓口では、地域の開発会社を紹介してもらえることがあります。よろず支援拠点は、中小企業庁が全国に設置している無料の経営相談窓口で、IT関連の相談にも対応しており、地元の中小企業をよく知るコーディネーターが在籍しています。
こうした窓口を利用するメリットは、単なる会社の紹介だけでなく、「あなたの会社の規模と予算感なら、このくらいの会社が現実的です」という第三者の視点でのアドバイスを無料で受けられる点にあります。ネット検索だけでは判断しにくい「身の丈に合った規模」を、客観的な立場から確認できる貴重な機会です。
よろず支援拠点は、中小企業庁が全国47都道府県に設置している経営相談所で、相談は無料です。WEB相談や電話相談に対応している拠点も多く、オンラインで完結できるため、兼任で外出の時間が取りにくい担当者でも利用しやすい窓口です。IT関連の相談に強いコーディネーターが在籍しているとは限らないため、事前に電話やWebサイトで「システム開発の外注について相談したい」と伝え、対応可能かを確認してから予約を取ると、当日の相談がスムーズに進みます。
商工会議所は、よろず支援拠点とは別の組織で、会員企業向けの経営支援サービスの一環としてIT関連の相談窓口を設けていることがあります。自社が商工会議所の会員である場合は、担当窓口に問い合わせてみる価値があります。非会員でも一部の相談は受け付けている場合があるため、加入状況にかかわらず一度確認してみるとよいでしょう。
探し方2: IT導入補助金の登録事業者リストを参考にする
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の対象となるITツールは、事務局への事前登録が必要です。この登録事業者の一覧は公開されており、業種や機能で検索できるようになっています。補助金の対象になっているツールを提供している会社は、中小企業向けのシステム提供に一定の実績があると見なせるため、候補探しの手がかりとして活用できます。
デジタル化・AI導入補助金2026の公式サイトでは、対象となるITツールとその提供事業者を検索できるページが用意されています。業種や、解決したい業務プロセス(顧客対応・在庫管理・会計など)で絞り込み検索ができるため、自社の課題に近いキーワードで検索すると、候補となる会社やツールが一覧で表示されます。
このリストの活用で注意したいのは、掲載されている事業者の多くが、自社で開発したパッケージ製品やSaaSを販売する形態であり、個別の要件に合わせたフルスクラッチ開発とは提供形態が異なる点です。ただし、こうした事業者の中には、標準機能だけでは対応しきれない部分をカスタマイズ開発として請け負っている会社も含まれているため、リストで気になる会社を見つけたら、直接問い合わせて「カスタマイズ開発は対応可能か」を確認してみる価値はあります。
ただし注意が必要なのは、この登録事業者リストに載っている会社の多くは、既製のパッケージ製品やSaaSを提供している会社であり、要件に合わせてゼロから作るフルスクラッチ開発を必ずしも得意としているとは限らない点です。自社の要件が、既製品のカスタマイズで対応できるのか、あるいはゼロから作る必要があるのかによって、このリストの使い道が変わってきます。既製品とフルスクラッチのどちらを選ぶべきかという判断軸は、フルスクラッチとパッケージ、どちらを選ぶ?で整理されています。
探し方3: 同業他社・取引先からの紹介
金額感がシビアな予算帯だからこそ、実際にその金額でシステム化を実現した実績のある会社からの紹介は、非常に価値の高い情報源になります。同業他社の情シス担当者や、経営者同士のつながりがあれば、「うちはこのくらいの予算で、こんな会社に頼んだ」という生の情報を得られることがあります。
取引先の中に、すでにシステム化を進めている会社があれば、経営者同士の会話の中で自然に聞いてみるのも一つの方法です。ひとり情シスという立場では、こうした横のつながりを作る機会が少ないかもしれませんが、業界団体の集まりや商工会議所のセミナーなど、他社の担当者と接点を持てる場に一度顔を出してみることも、長期的には有効な情報収集手段になります。
「断られ方」からも情報が得られる
問い合わせをした結果、対応を断られることは珍しくありません。むしろ、この予算帯で探している以上、何度か断られることを前提に動く方が精神的に楽になります。ただし、断られ方には次のようなパターンがあり、そこから得られる情報も少なくありません。
- 即座に「対応不可」と返ってくる: その会社の最低受注額が明らかに自社の予算を超えている可能性が高く、深追いする必要はありません。
- 「予算内でできる範囲を提案します」と返ってくる: 案件の切り分けや段階的な進め方を柔軟に検討してくれる会社である可能性があり、条件次第では有力な候補になります。
- 「他社を紹介できます」と返ってくる: 開発会社同士のネットワークの中で、自社の規模に合う会社を紹介してもらえることがあります。特に、地域密着型の会社ほど、こうした横のつながりを持っていることが多いです。
1社目の問い合わせで断られたとしても、そこで得た情報(適正な会社の規模感、紹介してもらえる可能性)を次の問い合わせに活かすことで、探索の精度は徐々に上がっていきます。
探し方4: 検索エンジンでの探し方の工夫
一般的な「システム開発 会社」といった検索では、大手から零細まで玉石混交の結果が出てきてしまい、予算感で絞り込むことができません。検索の工夫としては、次のようなキーワードの組み合わせが有効です。
- 「〇〇業界 システム開発 中小企業」のように、業界と企業規模を掛け合わせる
- 「システム開発 小規模案件」「システム開発 個人事業主 対応」のように、案件規模を明示するキーワードを加える
- 地域名を加えて「〇〇県 システム開発 中小企業向け」と検索し、地域密着型の会社を探す
検索結果に出てきた会社のWebサイトで、実績紹介のページに掲載されている企業の規模感(従業員数や業種)を確認すると、その会社が普段どのくらいの規模の案件を扱っているかの見当がつきます。掲載されている実績が大企業ばかりの会社は、数十万〜数百万円という予算帯では相手にされにくい可能性が高いと考えられます。
問い合わせの最初の一言で予算感を明示する
予算帯に合わない会社に長々と要望を説明してしまうと、双方にとって時間の無駄になります。問い合わせの最初の段階で、予算感を正直に伝えることで、この無駄を大きく減らせます。
「恐縮ですが、予算は数十万円〜百万円程度を想定しております。この規模でもご相談可能でしょうか」
このように最初に予算のレンジを明示しておけば、開発会社側も対応可否を早い段階で判断でき、双方にとって時間の節約になります。「失礼にあたるのでは」と遠慮して予算を伏せたまま相談を進めてしまうと、何度かやり取りを重ねた末に「その予算では難しい」と分かり、それまでの時間が無駄になることがあります。予算を先に伝えることは失礼な行為ではなく、むしろ効率的な商談のための配慮だと捉えるべきです。
兼任で問い合わせ対応に割ける時間が限られている場合ほど、この最初の一言による絞り込み効果は大きくなります。複数社に同じ文面で問い合わせを送る際も、この予算感の一文だけは必ず共通して入れておくことをおすすめします。
安すぎる提案には慎重に
予算重視で探していると、相場より極端に安い金額を提示してくる会社に出会うことがあります。安いこと自体が悪いわけではありませんが、極端に安い金額の背景には、次のような事情が隠れていることがあります。
- 契約後に「追加費用」として当初想定していなかった機能分の請求が発生する
- 保守や運用のサポート体制が実質的に存在しない
- 実際の開発を、さらに別の下請けに再委託しており、品質管理が行き届いていない
- 個人事業主が実質的に1人で対応しており、体調不良や離脱時の代替がきかない
危険な開発会社に共通するサインについては、危険な開発会社のサイン10選でより詳しく整理されています。予算が限られているからこそ、安さだけで即決せず、見積もりの内訳や契約条件を丁寧に確認する姿勢が重要になります。見積書の内訳の読み方はシステム開発の見積書、この内訳の見方で損を防ぐで扱われています。
金額の安さに引かれて即決したくなる気持ちは理解できますが、予算が限られたこの規模の案件だからこそ、後になって追加費用が発生した際のダメージは相対的に大きくなります。数十万円の案件で想定外に数十万円の追加費用が発生すれば、当初予算がほぼ倍になってしまうこともあり得ます。安さの理由を確認する一手間を惜しまないことが、結果的に予算超過というより深刻な事態を防ぐことにつながります。
個人開発者・フリーランスという選択肢
数十万円という下限に近い予算帯では、法人の開発会社よりも、個人のフリーランス開発者の方が対応してくれる可能性が高くなります。フリーランスへの発注には、コストを抑えられる、意思決定が速いといったメリットがある一方、事業の継続性やサポート体制の面で法人とは異なるリスクも伴います。個人開発者に依頼する際のメリットとリスクは個人開発者・フリーランスに頼むのはあり?リスクと向き不向きで詳しく解説されています。
なお、フリーランスに業務委託する場合、発注する企業側にも一定の義務が生じる点に注意が必要です。2024年11月に施行されたフリーランス新法により、業務委託をする企業は、取引条件を書面またはメールなどの電磁的方法で明示することや、報酬の支払期日を発注から60日以内のできる限り短い期間で定めることなどが求められています。「知り合いだから」「小規模だから」という理由でこうした手続きを省略してしまうと、意図せず法令違反になる可能性があるため、フリーランスへの発注を検討する場合は、この点も踏まえて契約を進める必要があります。
業種特化型のツールも並行して検討する
数十万〜数百万円という予算帯では、ゼロから作るフルスクラッチ開発だけでなく、自社の業種に特化した既存のSaaSやパッケージ製品を導入するという選択肢も、現実的な比較対象になります。業種特化型のツールは、同業種の会社が抱える典型的な課題にあらかじめ対応できるよう設計されていることが多く、ゼロから要件を固める手間を省ける場合があります。
一方で、業種特化型のツールは自社独自の業務フローに完全には合わない部分が出てくることもあり、その場合は運用でカバーするか、ある程度のカスタマイズを追加するかの判断が必要になります。探索の初期段階で、フルスクラッチとパッケージの両方の選択肢を並行して調べておくと、最終的にどちらの方向で開発会社を探すべきかの判断材料が増えます。この判断軸についてはフルスクラッチとパッケージ、どちらを選ぶ?で詳しく扱われています。
ノーコード・ローコードツールを使った内製という選択肢も、この予算帯では視野に入れる価値があります。ただし、内製での落とし穴や、外部に委託する場合との違いについては別の観点での検討が必要になるため、ノーコード・ローコード外注の落とし穴も併せて確認しておくと、選択肢を広く比較できます。
予算帯によって変わる契約形態の現実
数十万円程度の小さな案件では、SOW(作業範囲記述書)を厳密に定義した請負契約よりも、まず小さく試してみるPoC(概念実証)的な進め方や、準委任契約での柔軟な進行を提案してくる開発会社も少なくありません。予算が限られているからこそ、最初から大きな仕様書を作り込むより、小さく始めて様子を見るという進め方が、この予算帯には合っていることが多いためです。
小さく発注して試すという考え方については小さく発注して試す: PoC発注のすすめで詳しく扱われています。予算帯に応じて、無理に大規模開発と同じ進め方を求めるのではなく、その規模に合った進め方を提案できる会社かどうかも、探す際の判断材料になります。
見積もりが予算を超えてきた場合の対処
複数社に問い合わせて予算感を伝えたつもりでも、実際に返ってきた見積もりが想定を超えてしまうことは珍しくありません。要件を詳しく伝えるほど、開発会社側が想定する工数も増え、結果として金額が膨らんでいくのはよくあることです。
見積もりが予算を超えた場合、金額そのものを値切ろうとするより、まず「要件の範囲を削れないか」を検討する方が現実的な解決になります。開発会社に対して「この機能を次のフェーズに回した場合、初期費用はどのくらい変わりますか」と聞いてみると、優先順位の低い機能を後回しにすることで予算内に収まる提案をもらえることがあります。全体を一度に作り切るのではなく、最初のフェーズで最低限必要な機能に絞り、稼働させながら段階的に機能を追加していくという進め方は、予算が限られたこの規模の案件では特に有効な選択肢です。
また、複数社から見積もりを取っている場合、他社の見積もりと比較して「この機能はB社では〇〇円程度と聞いているのですが」と率直に相談してみることも一つの方法です。ただし、他社の金額をそのまま値下げ交渉の材料として使うのではなく、あくまで「なぜこの金額差が生まれているのか」を理解するための材料として使う方が、良好な関係を保ちながら進められます。
稟議で示した予算感とのズレを早めに報告する
相見積もりの結果、稟議で事前に伝えていた予算レンジを超える見積もりしか集まらなかった場合、そのまま黙って交渉を続けるのではなく、早い段階で決裁者に状況を報告しておくことをおすすめします。「当初の想定より、実際の相場は〇〇万円ほど高いようです」と正直に伝えることで、決裁者側も予算の再検討や、要件の絞り込みについて一緒に考えてくれる可能性が高まります。
黙って交渉を続けた末に、結局予算内に収まらないまま数ヶ月が経過してしまうと、社内での「情シスの案件は進みが遅い」という印象につながりかねません。稟議の通し方や決裁者とのコミュニケーションについては、30-100人規模で初めて外部に開発を発注するときの社内稟議の通し方で扱っています。
相見積もりへの接続
探し方の候補が2〜3社に絞れたら、次はいよいよ相見積もりを取る段階に進みます。兼任の立場で1人でも効率よく相見積もりを回すための具体的な手順は、ひとり情シスが1人で相見積もりを取って開発会社を比較する実務手順で解説しています。予算感を先に伝えたうえで問い合わせを行えば、この段階での手戻りも最小限に抑えられます。
よくある失敗パターン
失敗1: 最初から大手にばかり問い合わせる
知名度やブランドの安心感から、つい大手企業に問い合わせを集中させてしまいがちですが、数十万〜数百万円という予算帯では、そもそも対応してもらえないことが多く、時間だけが過ぎていきます。まずは中堅・地域密着の会社を軸に候補を探す方が現実的です。
失敗2: 予算を隠したまま詳細な要望を伝えてしまう
前述の通り、予算を伏せたまま詳しい要望を伝えると、双方にとって時間の無駄になりやすくなります。最初の問い合わせの段階で、レンジで構わないので予算感を明示することを心がけます。
失敗3: 安さだけで即決する
限られた予算の中で少しでも安い会社を選びたくなる気持ちは自然ですが、極端に安い金額の背景を確認せずに契約してしまうと、後から追加費用や品質面のトラブルに直面するリスクがあります。
探索にかかる現実的な時間配分
兼任の立場でこの探索作業をどれくらいの期間で進めればよいか、目安を示しておきます。
| 作業 | 目安期間 |
|---|---|
| よろず支援拠点・商工会議所への相談予約と実施 | 1〜2週間 |
| IT導入補助金リストの確認、検索での候補探し | 数時間〜数日 |
| 同業他社への聞き取り(機会があれば) | 随時 |
| 候補への初回問い合わせと予算感の確認 | 1週間程度 |
全体として、候補となる2〜3社を絞り込むまでに2〜3週間程度を見込んでおくと、本業との両立がしやすくなります。焦って最初に見つけた1社にすぐ絞り込んでしまうより、複数の経路から候補を集めたうえで比較する方が、結果的に納得感のある選択につながります。
まとめ
数十万〜数百万円という予算帯でシステム化の外注先を探す際は、大手ではなく中堅・地域密着の開発会社を軸に、案件の性質に応じてフリーランスも視野に入れるのが現実的です。商工会議所やよろず支援拠点への相談、IT導入補助金の登録事業者リスト、同業他社からの紹介、検索キーワードの工夫といった複数の探索経路を組み合わせ、問い合わせの最初の段階で予算感を明示することで、無駄なやり取りを避けながら、この規模に合った発注先にたどり着きやすくなります。
見積もりが予算を超えることも珍しくありませんが、そこで諦めるのではなく、要件の優先順位を見直しながら段階的に進める方法や、決裁者への早めの状況共有によって、この規模の案件でも現実的な着地点を見つけることができます。
予算に制約があるからこそ、探索の過程そのものを丁寧に行うことが、結果的に納得感のある発注につながります。1社に問い合わせて断られたからといって諦めるのではなく、複数の経路を粘り強く当たっていく姿勢が、この規模の案件では特に重要になります。
この規模の案件を親身に扱ってくれる開発会社は、決して少なくありません。ただし、そうした会社の多くは大々的な広告を打っておらず、地道な探索の先でしか出会えないというのが実情です。焦らず複数の経路を試しながら、自社の予算と要件に本当に合う相手を見つけていく姿勢が、結果的に長く付き合える発注先との出会いにつながります。
予算の制約は、決してシステム化そのものを諦める理由にはなりません。この規模だからこそ実現できる、身の丈に合った小さな一歩から始めるという発想を持つことで、限られた予算の中でも着実に成果を積み上げていくことができます。
参考にした一次情報
- 中小企業庁「2025年版 中小企業白書」第1部第1章第5節(DXに取り組む際の課題、費用負担に関する記述): https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/b1_1_5.html
- 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠」(補助率・補助上限額・対象経費、登録事業者制度の仕組み): https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/normal/
- 公正取引委員会「フリーランス新法特設サイト」(施行日、発注企業に課される取引条件明示・報酬支払期日の義務): https://www.jftc.go.jp/freelancelaw_2025/
- 中小企業基盤整備機構「よろず支援拠点全国本部」(全国47都道府県設置、無料相談の仕組み): https://www.smrj.go.jp/supporter/yorozu/index.html

